100円片手に「離婚した自由」をタイで叫んだレベッカ
By 雲井 あき
タイでレベッカに負けた。わたしは100円を失いつつ国境を越えたフレンドシップを手に入れた。
一から話します。
レベッカが離婚して掴んだ幸せと自由
数年前、タイ旅行に行ったときのこと。チェンマイという街をブラブラ散策しながらムエタイの試合を見ていました。
その試合は「なんとかタイトルマッチ」とかいったような派手なものではなく、わりと大きな街にあるイベント会場の催し。お酒もあったりと熱気がムンムンしてる中、わたし達はそのムエタイの観戦を楽しんでいました。
そのとき、隣の席に座っていたカナダ人のレベッカと名乗る人に話しかけられ、ワイワイ喋っていると、
レベッカ「この試合どちらが勝つか、賭けない?」
と彼女が話を持ちかけてきました。
わたしは賭け事を全くといっていい程しないけど、日本円で100円程度のお遊びということで、その話にノった。そしてお互いに30タイバーツ(100円ほど)をテーブルに置きました。
* * * * *
それから「わーわー」と応援しながらHeinekenを片手にお互いの身の上話に華を咲かせました。
わたしは英語のスピーキングがあまり得意ではないけれど、とりあえずは「I’d like…」とか何かしら「自分の欲求」を伝えていれば、あとはノリと勢いで海外ピーポーと話せてる気がする。
ヨーロッパピーポー達の早すぎる会話にはついていけないけど、欧米人ならなんとかなる。というか、なんとかしてくれると思ってる。
そんな感じで拙いわたしの語学力を察してくれたレベッカは、丁寧でゆっくりとした英語で話してくれました。
話を聞くと、どうやら彼女には10人ぐらいの孫がいたり、最近旦那さんと離婚をしたらしい。
わたし「なるほどー、で、どう? 離婚してみて?」
と質問したと同時に、
・
・
・
「ぱっこーーん!」
レベッカが賭けていた選手のハイキックが、相手をなぎ倒した。
—-その瞬間—-
レベッカは、テーブルの上にある30バーツを手に取り、立ち上がり叫んだ。
ッフリーーーダーーーームッ!!
レベッカは、大声を出しながら拳を天高く突き上げた。
(フリーダムって、本当に言うんだぁ…)わたしは、そんなことを思った。
──離婚の自由を噛み締めた陽気なレベッカ。
今でも彼女とはfacebook上で付き合いがあります。少しまえ、20代ぐらいの彼氏ができたという近況報告を受けました。笑
生き方はさまざまだなぁ。そうため息を漏らしながら、にこっと微笑み今日もわたしは生きています。
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